2002年07月03日号

犬と猫の混合ワクチン(1)
 ここでは犬と猫のワクチンについて考えたいと思います。
 まず混合ワクチンには2種から9種まであって、色々な製薬会社や薬品会社からバラエティーにとんだ組み合わせで発売されています。動物病院では飼い主さんの利便性や特定の地域で発生しやすい病気を踏まえた上でワクチンの種類を選択していると思います。
 当院ではワンちゃんには5種と8種、ネコちゃんには3種と白血病のワクチンを備えています。
【犬5種混合ワクチン】
 犬ジステンパー感染症
 犬伝染性肝炎
 犬パルボウイルス感染症             
 犬アデノウイルス2型感染症
  この4種類は、感染したワンちゃんの排泄物から口や鼻を経由して伝染します。

 犬パラインフルエンザウイルス感染症
  この病気は、感染したワンちゃんのクシャミや咳から口や鼻を経由して伝染します。

【犬8種混合ワクチン】
 上記の5種に加えて
 レプトスピラ2種(カニコーラ型、イクテロヘモラジー型)
  この病気は、ネズミなどの保菌動物の排泄物(尿など)から感染します。
 犬コロナウイルス感染症
  この病気は、感染したワンちゃんの排泄物から口や鼻を経由して伝染します。

当院で使っている犬用のワクチンに付属されている注意事項を掲載しておきます。

[使用上の注意]

【一般的注意】
 (1)本剤は定められた用法・用量を巌守すること。
 (2)本剤は効能・効果において定められた適応症の予防にのみ使用すること。
 (3)本剤は要指示医薬品であるので獣医師の処方せん・指示により使用すること。

【対象動物に対する注意】

1.制限事項

 (1)本剤の投与前には健康状態について検査し、次のいずれかに該当すると認められる場合には
     投与しないこと。ただし、対象犬がジステンパー、犬アデノウイルス2型感染症、犬パライ
     ンフルエンザ、犬パルボウイルス感染症、犬コロナウイルス感染症及び大レプトスピラ病に
     感染するおそれがあり、かつ、本剤の投与により著しい障害をきたすおそれがないと認めら
     れる場合には、慎重に投与すること。
 ・妊娠期及び授乳期のもの。
 ・寄生虫に感染しているもの。
 ・重篤な疾病にかかっていることが明らかなもの。
 ・以前に本剤又は他のワクチン投与により、アナフィラキシー等の副反応を呈したことが明ら
    かなもの。
  ・重篤な心不全状態にあるもの並びに急性期、増悪期の腎不全状態にあるもの。

 (2)対象犬が、次のいずれかに該当すると認められる場合は、健康状態及び体質等を考慮し、投
     与適否の判断を慎重に行うこと.
 ・発熱・咳又は下痢など臨床上異常が認められるもの。
 ・疾病の治療を継続中又は治癒後間がないもの。
 ・高齢のもの。
 ・重度の皮膚疾患が認められるもの。
 ・明らかな栄養障害が認められるもの。
 ・他の薬剤投与、導入又は移動後間がないもの。
 ・飼主の制止によっても沈静化が認められず、強度の興奮状態にあるもの。
 ・1年以内にてんかん様発作を呈したことが明らかなもの。

 (3)副反応(アナフィラキシー等)による事故を最小限にとどめるため、本剤の投与後しばらく
     は観察を続けること。帰宅させる場合は、なるべく安静につとめながら帰宅させ、当日は帰
     宅後もよく観察するように指導すること。

 (4)投与前日及び投与当日から2−3日間は安静につとめ、激しい運動、交配、入浴又はシャン
     プー等は避けるように指導すること。


2.副反応

 (1)本剤の投与後、ときに一過性の副反応(発熱、元気・食欲減退、下痢、幅吐、投与部位に軽
     度の疼痛、発赤、熱感、掻痒、腫脹及び硬結)が認められる場合がある。
 (2)過敏体質のものでは、ときにアレルギー反応[顔面腫脹(ムーンフェイス)、掻痒、じん麻
     疹]又はアナフィラキシー反応[ショック(虚脱、貧血、血圧低下、呼吸速迫、呼吸困難、
     体温低下、流涎、ふるえ、けいれん、尿失禁等)]が起こることがある。アナフィラキシー
     反応(ショック)は、本剤投与後30分位までに発現する場合が多く見られる。
 (3)本剤の犬アデノウイルス2型、大パラインフルエンザウイルス及び犬パルボウイルスは、投
     与後一過性のウイルス排泄が認められ、感受性犬に感染することがあるが、ワクチンウイル
     スの安全性は確認されている。
 (4)副反応が認められた場合は、速やかに獣医師の診察を受けるように指導するとともに、副反
     応に対して適切な処置を行うこと。