2002年04月13日号

フィラリア予防注射って何??
私が獣医師になりたての頃、「月に1回飲ませるだけで、フィラリアの予防ができる。」薬が発売されました。これは画期的な出来事で、それまでは毎日予防薬を飲ませるしか方法がなかったからです。毎日飲ませる薬は、ちょっと忘れてしまうとフィラリアに感染してしまう事がありました。時は流れ、昨年秋に「1回の注射で6ヶ月間有効」なフィラリア予防薬が発売されました。これは「ついうっかり飲ませ忘れた」というのを防ぐために開発された薬剤です。

Q1:当院では毎年5月から11月もしくは12月までの予防をお勧めしてきました。
これは、「蚊が出始めてから1ヶ月後から予防を始め、蚊が出終わって1ヶ月後まで予防する。」を基にしています。ですから、あまり早く始めても意味がありませんし、早めに終わっても意味がありません。今シーズンから フィラリア予防の注射を使う事で、『より簡単に、より確実に。』行う事ができます。
薬の特徴を基にして、3つの方法から選ぶ事ができます。

  1.注射を年2回
   
1回の注射で6ヶ月有効ですので、半年毎に注射すれば1年中予防ができるわけです。
   『ついつい忘れがち...。』『薬を飲ませるのが、とても大変...。』と思われている飼い主さんに最適です。
   第1回目の注射前にフィラリア検査が必要ですが、その後は不要になります。

  2.注射を1回と飲み薬を1-2ヶ月
   
1回の注射で6ヶ月有効です。
   始まりの1-2ヶ月、または最後の1-2ヶ月を飲み薬で補充する方法です。
   『できるだけ、合理的、経済的に...。』と思われている飼い主さんに最適です。
   毎シーズン前にフィラリア検査が必要です。

  3.飲み薬を毎月飲ませる
   月1回の投薬が必要です。以前から行われている予防法です。
   『以前と同じ方法で結構...。』『慣れているから、このままで良い...。』という飼い主さんに最適です。
   毎シーズン前にフィラリア検査が必要です。

どの方法でも効果は同じです。
お問い合わせは、メールで。